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はじめに|140年企業が挑む「1,000億ドル」の壁

米国株 企業分析シリーズの第16回では、ヘルスケアセクターを代表する「Johnson & Johnson(JNJ)」を取り上げます。前回の企業分析シリーズ⑭ではGLP-1薬で急成長するEli Lillyを取り上げましたが、今回はEli Lillyとは対照的に、医薬品と医療機器の二本柱で140年以上にわたり安定成長を続けてきたJohnson & Johnsonに注目します。

2026年第2四半期には四半期売上高が初めて250億ドルを超え、通期でも創業140年で初めて年間売上高1,000億ドルの大台に乗る見通しとなりました。この記事では、Johnson & Johnsonの事業内容・収益構造・最新の決算内容・投資判断のポイントをわかりやすく解説します。ヘルスケア株、特に「配当株」としてのJ&Jに関心がある方は、ぜひ参考にしてください。

Johnson & Johnsonとは|会社概要

Johnson & Johnsonは1886年に設立され、ニューヨーク証券取引所(NYSE:JNJ)に上場するヘルスケアの世界的企業です。かつては消費者向け製品(バンドエイドやベビーパウダーなど)でも知られていましたが、現在はコンシューマー部門を分離し、医薬品と医療機器に事業を集中させています。

社名:Johnson & Johnson
ティッカー:JNJ(NYSE)
設立:1886年
本社:ニュージャージー州ニューブランズウィック
事業内容:医薬品(Innovative Medicine)・医療機器(MedTech)
主な競合:Eli Lilly、Pfizer、Merck、Medtronic

現在の事業は「Innovative Medicine(医薬品)」と「MedTech(医療機器)」の2セグメントで構成されており、この2本柱を軸に収益を積み上げているのが特徴です。

ビジネスモデル|二本柱で支える収益構造

Innovative Medicine(医薬品)事業

がん領域・免疫領域・神経科学領域を中心に、処方薬を開発・販売する事業です。多発性骨髄腫治療薬のDARZALEXやCARVYKTI、乾癬性関節炎治療薬のTREMFYAなどが主力製品として売上をけん引しています。一方で、主力だった免疫疾患治療薬STELARAは特許切れの影響で売上が減少しており、新薬への切り替えが進行中です。

MedTech(医療機器)事業

心血管領域・整形外科領域・外科領域・視力矯正領域の医療機器を提供する事業です。電気生理学(不整脈治療)製品やコンタクトレンズなどが成長をけん引しています。

・Innovative Medicine(医薬品)
 → オンコロジー、免疫、神経科学、心肺
・MedTech(医療機器)
 → 心血管、整形外科、外科、視力矯正

医薬品事業は特許切れによる売上減少リスクを抱える一方、医療機器事業は景気変動の影響を受けにくいという特性があり、2つの事業を組み合わせることで収益の安定性を高めているのがJ&Jのビジネスモデルの特徴です。

2026年第2四半期決算に見る業績動向

2026年第2四半期(4〜6月期)の決算では、Johnson & Johnsonは市場予想を上回る好調な業績を発表し、通期の業績見通しを上方修正しました。

DARZALEXやTREMFYAなどの主力製品の伸びが業績をけん引した一方、特許切れが進むSTELARAの落ち込みが一部相殺する形となりました。会社側は2026年通期の売上高見通しを1,011億ドル(中央値)に、調整後EPS見通しを11.68ドル(中央値)に、それぞれ引き上げています。

Johnson & Johnsonの強みと注目ポイント

配当王としての実績

Johnson & Johnsonは60年以上にわたり連続増配を続ける「配当王(Dividend King)」の一角です。景気動向にかかわらず安定したキャッシュフローを株主還元に振り向けてきた実績は、長期保有を前提とする投資家にとって大きな安心材料といえます。

豊富な開発パイプライン

がん領域や自己免疫疾患領域を中心に、TALVEYやIMAAVYなど後期段階の開発品を多数抱えています。特許切れが見込まれる既存製品を新製品でどれだけ補えるかが、今後の成長を左右する重要なポイントです。

二事業分散によるリスク低減

医薬品事業と医療機器事業という値動きの異なる2つの事業を持つことで、片方の事業が特許切れなどで一時的に不振でも、もう一方が業績を下支えする構造になっています。この分散が長期的な業績の安定につながっています。

投資判断のポイントと留意点

Johnson & Johnson株への投資を検討する際は、以下のような点を確認しておくとよいでしょう。

・主力製品の特許切れスケジュールと後継製品の進捗
・Innovative MedicineとMedTechそれぞれの成長率の推移
・連続増配の継続力とフリーキャッシュフローの水準
・過去の訴訟リスク(タルク製品関連など)の動向
・整形外科事業の分離など事業再編の進捗

安定した配当実績を持つディフェンシブ銘柄である一方、過去には製品訴訟が株価の重荷となった局面もありました。株価の割安・割高だけでなく、こうした個別リスクも合わせて確認したうえで投資判断を行うことが大切です。

まとめ

Johnson & Johnsonは、医薬品と医療機器という二本柱の事業構造と60年以上の連続増配実績を兼ね備えた、ヘルスケアセクターを代表するディフェンシブ銘柄です。2026年第2四半期も好調な決算を発表し、創業140年で初の年間売上高1,000億ドル達成が視野に入っています。安定志向の長期投資先を探している方は、パイプラインの進捗や配当の持続力を確認しながら投資を検討してみましょう。


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本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品への投資勧誘ではありません。投資は自己責任のもとで行ってください。制度の詳細は金融庁公式サイトをご確認ください。

タグ: #企業分析 #JohnsonJohnson #ヘルスケア株 #資産形成 #投資初心者 #東京米国株クラブ

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とびー
この記事の執筆者:とびー米国株長期投資家

投資歴5年以上の米国株長期投資家。「東京米国株クラブ」の主宰。投資=ギャンブルだと思い大損する失敗を経験するも、企業分析(財務諸表の徹底的な読み解き)に基づいた長期投資へシフトし、5年間で+1300%超(約13倍)の実績を達成。現在はサラリーマン・事業主として多忙な日々を送りつつ、初心者向けの投資セミナーを東京・オンラインで開催中。

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