カテゴリ:米国ETF・ポートフォリオ・資産配分・資産形成


はじめに|ETFを買ったあと、どう組み合わせればいいのか

前回の【米国ETF入門シリーズ⑥】では、米国ETFの実際の注文方法と購入手順について解説しました。成行注文と限定注文の違いを理解し、無事に1本目のETFを購入できた方も多いのではないでしょうか。

ただ、ETFは1本だけ持っていれば終わりというわけではありません。「VOOだけで十分なのか」「セクター別ETFも組み合わせるべきか」など、複数のETFをどう組み合わせて自分のポートフォリオを作るかは、多くの方が次にぶつかる悩みです。今回は、米国ETF入門シリーズの第7回として、資産配分の基本的な考え方とリバランスのやり方について、初心者向けに丁寧に解説していきます。


ポートフォリオとは何か|なぜ「組み合わせ」が大事なのか

ポートフォリオとは、保有している金融資産の組み合わせ全体のことを指します。1本のETFに集中して投資する方法もありますが、複数の資産を組み合わせることで、特定の銘柄や業種が大きく下落したときの影響をやわらげることができます。

ポートフォリオを組む目的

  ・特定の銘柄・業種への集中リスクを抑える
  ・自分のリスク許容度に合った値動きに調整する
  ・長期的に安定したリターンを目指しやすくする
  ・市場環境が変わっても投資を続けやすくする

VOOやVTIのような指数連動ETF1本だけでも、すでに数百社に分散投資をしている状態です。それでも「米国株式100%」という意味では一つの資産クラスに集中していることになるため、目的に応じてさらに組み合わせを工夫する余地があります。


資産配分の基本的な考え方|コア・サテライト戦略

ETFを組み合わせる際によく使われる考え方が「コア・サテライト戦略」です。ポートフォリオの中心(コア)に置く資産と、補助的に加える資産(サテライト)を分けて考える方法です。

コア・サテライト戦略の基本

  コア(中心・7〜9割程度)
    → VOO・VTIなど低コストの指数連動ETF
    → 長期にわたり保有し、頻繁には動かさない

  サテライト(補助・1〜3割程度)
    → セクター別ETFや高配当ETFなど
    → コアを補完する目的で少量だけ組み入れる

コアの部分を安定した指数連動ETFで固めておくことで、サテライト部分で多少値動きの大きいETFを試しても、ポートフォリオ全体への影響を限定的にできます。初心者の方は、まずコア部分だけでスタートし、慣れてきたらサテライトを少しずつ加えていく進め方がおすすめです。


年代・目的別のETF配分例

資産配分は年齢やゴールによって最適な形が変わります。あくまで一例として、考え方の目安を整理しました。

この表はあくまで一般的な目安であり、正解が一つに決まるものではありません。自分がどの程度の値動きまで受け入れられるか、何のために投資をしているのかを基準に、無理のない配分を考えることが大切です。


リバランスとは何か|なぜ必要なのか

リバランスとは、当初決めた資産配分の比率が崩れてきたときに、買い増しや売却によって元の比率に戻す作業のことです。

たとえば「コア80%・サテライト20%」で始めたポートフォリオでも、サテライトに含めたセクター別ETFだけが大きく上昇すると、気づかないうちに「コア65%・サテライト35%」のように比率が変化してしまうことがあります。比率が崩れたままにしておくと、当初想定していたよりもリスクの大きいポートフォリオになっている可能性があります。

リバランスが必要になる主な理由

  ・特定の資産が大きく上昇し、比率が偏ってしまう
  ・特定の資産が大きく下落し、比率が偏ってしまう
  ・ライフイベント(結婚・退職など)で目的が変わる
  ・年齢が上がり、リスク許容度が変化する

リバランスの具体的な手順

実際にリバランスを行う際の基本的な流れを整理します。

リバランスの基本ステップ

  ① 現在の資産配分(保有ETFごとの比率)を確認する
  ② 当初決めた目標の比率と比較する
  ③ 比率がどの程度ずれているかを確認する
  ④ ずれが一定の範囲を超えていれば調整を検討する
  ⑤ 新規資金の配分先を調整する、または一部を売却・買付する

リバランスの方法には、上昇した資産を売って下落した資産を買う「売買によるリバランス」と、新たに投資する資金の配分先を調整するだけの「新規資金によるリバランス」の2つがあります。新NISAを利用している場合、売却すると非課税枠の再利用に制限があるため、できるだけ新規資金での調整を優先し、売買によるリバランスは最小限にとどめるのも一つの工夫です。


リバランスのタイミングと頻度の比較

リバランスをいつ行うかについても、いくつかの考え方があります。

頻繁にリバランスを行うと、その都度コストや手間が発生します。多くの個人投資家にとっては、年に1回程度、決算月や誕生月などのタイミングを決めて確認する「定期リバランス」が、無理なく続けやすい方法といえるでしょう。


まとめ|組み合わせと見直しが長期投資の土台になります

今回のポイントを振り返ります。

今回のまとめ

  ・ポートフォリオは複数のETFを組み合わせた資産全体のこと
  ・コア・サテライト戦略で「中心」と「補助」を分けて考える
  ・配分は年代や目的によって変えてよい、正解は一つではない
  ・リバランスは比率の崩れを元に戻すための重要な作業
  ・新NISAでは新規資金での調整を優先するのも一つの工夫

1本のETFを買うことがゴールではなく、組み合わせと定期的な見直しを続けていくことが、長期的な資産形成の土台になります。今回の内容を参考に、自分なりのポートフォリオの方針を一度整理してみてください。


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本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品への投資勧誘ではありません。投資は自己責任のもとで行ってください。制度の詳細は金融庁公式サイトをご確認ください。

タグ: #米国ETF #ポートフォリオ #資産配分 #リバランス #新NISA #資産形成 #投資初心者 #東京米国株クラブ

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この記事の執筆者:とびー米国株長期投資家

投資歴5年以上の米国株長期投資家。「東京米国株クラブ」の主宰。投資=ギャンブルだと思い大損する失敗を経験するも、企業分析(財務諸表の徹底的な読み解き)に基づいた長期投資へシフトし、5年間で+1300%超(約13倍)の実績を達成。現在はサラリーマン・事業主として多忙な日々を送りつつ、初心者向けの投資勉強会を東京・オンラインで開催中。

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