この記事の要点

  • はじめに|バンク・オブ・アメリカとはどんな銀行なのか
  • バンク・オブ・アメリカの基本情報
  • 4つの事業セグメントで見る収益構造
  • 2026年第2四半期決算のポイント
  • 13年連続増配と株主還元の姿勢

カテゴリ:米国株・企業分析・金融株


はじめに|バンク・オブ・アメリカとはどんな銀行なのか

「米国株 企業分析シリーズ」第39回では、米国第2位の総資産を誇る大手銀行、バンク・オブ・アメリカ(Bank of America、ティッカー:BAC)を取り上げます。前回まではIBM・パランティア・メルクといったテクノロジーやヘルスケアの企業を分析してきましたが、今回は視点を変えて金融セクターの巨人に迫ります。JPMorgan Chaseと並ぶ米国の二大銀行の一角として知られるBACですが、具体的にどのような事業でどれだけ稼いでいるのか、詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。本記事では、4つの事業セグメントで構成される収益構造から、2026年第2四半期決算の実数値、13年連続増配を支える財務基盤まで、初心者の方にもわかりやすく丁寧に解説していきます。

バンク・オブ・アメリカの基本情報

バンク・オブ・アメリカは1904年に設立され、米国全土に広がる店舗網とデジタルバンキングを両輪に展開する総合金融グループです。CEOのブライアン・モイニハン氏が掲げる経営方針「Responsible Growth(責任ある成長)」のもと、持続可能な収益成長とリスク管理の両立を重視した経営を続けています。同社の強みのひとつが、AIを活用したバーチャルアシスタント「Erica」に代表されるデジタルバンキング戦略です。口座残高の確認や支払い管理、予算アドバイスまでを担うEricaは数千万人規模の利用者を抱えており、店舗コストを抑えながら顧客接点を広げる仕組みとして機能しています。

4つの事業セグメントで見る収益構造

バンク・オブ・アメリカの収益は、性質の異なる4つの事業セグメントで構成されています。それぞれの特徴を比較表で整理してみましょう。

セグメント名|主な内容
消費者銀行(Consumer Banking)|個人・中小企業向けの預金、カード、住宅ローンなど
グローバル・ウェルス&インベストメント・マネジメント(GWIM)|メリル・ウェルス・マネジメントとプライベートバンク事業
グローバルバンキング(Global Banking)|大企業・機関投資家向けの融資、M&Aアドバイザリー
グローバルマーケッツ(Global Markets)|機関投資家向けの営業・トレーディング業務

2026年第1四半期時点では、消費者銀行の収益が110億ドル・純利益31億ドルと稼ぎ頭になっている一方、GWIMは67億ドルの収益と4.6兆ドルの顧客資産残高を抱え、富裕層向けビジネスの厚みを示しています。グローバルマーケッツもセールス・トレーディング収益が64億ドルに達するなど、単一の収益源に依存しない分散型のビジネスモデルが同社の特徴です。

2026年第2四半期決算のポイント

2026年7月14日に発表された第2四半期決算では、市場予想を上回る好調な結果が示されました。主な数値は以下の通りです。

指標|2026年第2四半期の実績
純利益|91億ドル(前年同期比27%増)
1株当たり利益(EPS)|1.21ドル(市場予想1.13ドルを上回る)
売上高|316億ドル(前年同期比15%増)
純金利収入|約162億ドル(前年同期比9%増)

投資銀行手数料やトレーディング収益も大きく伸びており、金利環境の変化に対応しながら幅広い部門で成長を確認できる内容となりました。特に純金利収入の拡大は、預金と貸出のスプレッドが改善していることを示しており、銀行株を評価するうえで欠かせないポイントのひとつです。

13年連続増配と株主還元の姿勢

バンク・オブ・アメリカは2026年時点で13年連続の増配を達成しており、年間配当は1株あたり1.28ドル、配当利回りはおよそ2.09%となっています。リーマンショック後に一時減配を経験した過去がありますが、その後は自己資本の積み増しとバランスシートの健全化を進めながら、着実に株主還元を拡大してきました。配当に加えて自社株買いも積極的に実施しており、株主還元を重視する投資家にとって注目しやすい銘柄のひとつといえます。

株価指標と投資判断のポイント

株価バリュエーションの面では、PER(株価収益率)はおよそ8.5倍、PBR(株価純資産倍率)はおよそ0.9倍と、米国の大手銀行の中でも比較的割安な水準にあります。アナリストの多くは「強気買い」の評価を示しており、平均目標株価は実勢株価を上回る水準に設定されています。ただし、銀行株には特有のリスクがある点も押さえておく必要があります。

主なリスク要因
・金利動向による純金利収入への影響
・消費者ローンやクレジットカードの延滞率上昇
・景気後退局面での貸倒引当金の積み増し
・自己資本比率規制など金融規制の強化

低いPBRは割安さを示す一方で、市場が銀行セクター全体の収益性や資本効率に慎重な見方をしていることの表れでもあります。投資を検討する際は、単純な株価指標だけでなく、金利サイクルや信用コストの動向もあわせて確認することが大切です。

まとめ

バンク・オブ・アメリカは、消費者銀行・GWIM・グローバルバンキング・グローバルマーケッツという4つの柱で収益を分散させながら、2026年第2四半期には純利益27%増という力強い成長を示しました。13年連続増配という株主還元の実績や、比較的割安なバリュエーションも投資家にとって魅力的なポイントです。一方で、金利動向や信用コストといった銀行株特有のリスクにも目を配る必要があります。企業分析シリーズでは、今後も他の主要企業を取り上げながら、米国株投資の判断材料をお届けしていきます。


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本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品への投資勧誘ではありません。投資は自己責任のもとで行ってください。制度の詳細は金融庁公式サイトをご確認ください。

タグ: #企業分析シリーズ #BankofAmerica #金融株 #銀行株 #資産形成 #投資初心者 #東京米国株クラブ

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とびー
この記事の執筆者:とびー米国株長期投資家

投資歴5年以上の米国株長期投資家。「東京米国株クラブ」の主宰。投資=ギャンブルだと思い大損する失敗を経験するも、企業分析(財務諸表の徹底的な読み解き)に基づいた長期投資へシフトし、5年間で+1300%超(約13倍)の実績を達成。2026年7月にはサイドFIRE(経済的自立)を達成。現在はサラリーマン・事業主として多忙な日々を送りつつ、初心者向けの投資セミナーを東京・オンラインで開催中。

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